2021.1.5
コロナ禍は「死の恐怖」から始まった。お寺の設計士としてできることは?(菅野)
2021.1.5
Category: 納骨堂
新年早々「首都圏の4人の知事が国に緊急事態宣言の発出を要請」のニュースが流れました。
昨年は新型コロナウィルスに翻弄された一年だったので・・・
国民の多くが「またか!」の重い空気に包まれたのではないでしょうか。
コロナ禍の一番の原因は「死への恐怖」です。
「もし感染して、志村けんのように急死したら・・・」
「自分は無症状でも、高齢者に感染させてしまったら・・・」
「しかし、こんな時こそ寄り添い、心の支えになるべきなのがお寺なのに・・・」
寺院建築の設計を手がける者として、無力感にさいなまれました。
そんな時、ふと、ふたつのシーンが蘇りました。
ひとつは・・・
以前、名古屋市内のお寺で、5階建ての書院・庫裡・位牌堂を新築しました。
与えられた敷地は25坪以下で日影規制も厳しかったので、
建築基準法をクリアするためのアイデアを絞り出しました。
そのアイデアとは・・・
円柱形の5階建てで最上階の屋根がドーム!というお寺らしからぬデザインでした。
1・2階は庫裡、3階に書院、4階に収納そして位牌堂は5階に配置しました。
完成した位牌堂はドーム屋根で、位牌壇は外壁に沿って同心円状に設けました。

完成後しばらくして・・・・
「"父は、こんな素敵な位牌堂にお祀りしてもらって、きっと幸せです”檀家から言われましたよ」と住職。
もうひとつは・・・
名古屋市内のお寺から納骨堂新築のマスタープランを依頼されました。
ある程度計画がまとまった段階で、総代会に参加しました。
スクリーンにパースを映しながら説明していると・・・
「こんなきれいな納骨堂なら、私も入りたいなあ。
お墓のように雨風にさらされないし、住職が読経してくれるんでしょう」と総代。
ひょっとしたら、私の設計が「死の恐怖」を少しだけ和らげているのかもしれない。
そう思い、ホッとしました。
昨年は新型コロナウィルスに翻弄された一年だったので・・・
国民の多くが「またか!」の重い空気に包まれたのではないでしょうか。
コロナ禍の一番の原因は「死への恐怖」です。
「もし感染して、志村けんのように急死したら・・・」
「自分は無症状でも、高齢者に感染させてしまったら・・・」
「しかし、こんな時こそ寄り添い、心の支えになるべきなのがお寺なのに・・・」
寺院建築の設計を手がける者として、無力感にさいなまれました。
そんな時、ふと、ふたつのシーンが蘇りました。
ひとつは・・・
以前、名古屋市内のお寺で、5階建ての書院・庫裡・位牌堂を新築しました。
与えられた敷地は25坪以下で日影規制も厳しかったので、
建築基準法をクリアするためのアイデアを絞り出しました。
そのアイデアとは・・・
円柱形の5階建てで最上階の屋根がドーム!というお寺らしからぬデザインでした。
1・2階は庫裡、3階に書院、4階に収納そして位牌堂は5階に配置しました。
完成した位牌堂はドーム屋根で、位牌壇は外壁に沿って同心円状に設けました。
完成後しばらくして・・・・
「"父は、こんな素敵な位牌堂にお祀りしてもらって、きっと幸せです”檀家から言われましたよ」と住職。
もうひとつは・・・
名古屋市内のお寺から納骨堂新築のマスタープランを依頼されました。
ある程度計画がまとまった段階で、総代会に参加しました。
スクリーンにパースを映しながら説明していると・・・
「こんなきれいな納骨堂なら、私も入りたいなあ。
お墓のように雨風にさらされないし、住職が読経してくれるんでしょう」と総代。

ひょっとしたら、私の設計が「死の恐怖」を少しだけ和らげているのかもしれない。
そう思い、ホッとしました。