- 所長菅野良司
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豊かな森林資源を有効活用して
次の世代にバトンをわたす。私は大学卒業後、日本建築の設計で有名な名古屋市内の設計事務所に就職し、その後31歳で独立しました。独立後しばらくは、新築住宅を主に設計していました。私は岐阜県高山市の出身ですが、飛騨地方の工務店の社長から「最近、日本の木が使われなくなって、山が荒れている」という話を聞きました。調べてみると、日本国内で製材される木材の8割が外材で、植林木が間伐されないため、木が密になり、山肌の滑落など、自然災害が起きていること知りました。この現状を変えるためには、日本の木を使って建物を造らなければいけないと思い、まずは杉の間伐材を使って、わが家を設計しました。この家はメディアに大きく取り上げられ、新築住宅2棟の設計依頼にもつながりました。この取り組みは住宅の設計だけにとどまらず、岐阜県の森林組合とタイアップした、間伐材を有効活用する木造工法の開発に発展しました。そして、平成16年には、間伐材推進中央協議会主催の間伐・間伐材利用コンクールで優秀賞を受賞しました。
日本の桧や杉はどんどん値が下がって身近な存在になっているのに、驚くほど多くの方が日本には木がないと思っています。豊かな木材資源の存在を広く知ってもらい、活用することで、次の時代にうまくバトンをつないでいけるように、これからも活動を続けていきます。 -
和風建築の優れた職人技を
次世代に繋げていく。菅野企画設計は、寺院建築や和風住宅、古民家再生など様々な建物の設計を手掛けてきました。いつの間にか世の中は工場生産が主となっていますが、私はずっと手造りを大切にする設計を心がけてきました。おかげで今では伝統的な職人技術(宮大工、町屋大工、左官、経師、指物、瓦葺きなど)を生かした設計ができる希少な事務所と評価されています。
なぜ続けてきたのか?それは、職人の仕事がとても楽しいからです。手間をかけて建物を創造することは、とても面白い。そして、そこには素晴らしい先人の教えがあり、私たちはそこから大いに学ぶことができます。しかし一度手放しまうと伝統は、再び手に入れることは簡単ではありません。だからこそ、実績のある我々が、意思を曲げることなく伝統的な工法を継承していかなくてはならないと思っています。
■上記写真/永保寺 本堂・大方玄関復元工事(岐阜県多治見市)
壁は小舞下地の荒壁に漆喰塗を施し、屋根は檜皮葺きの伽藍を設計。伝統的な在来工法を集結し、見事に蘇りました。 -
和風建築の専門家が調査し
ふさわしい耐震化を進める。和風建築は開放的な間取りが特徴なので、デザインする上で難しいのが耐震設計です。例えば、古民家は、一棟一棟個性があるため、伝統構法の知識を持った確かな目で調査しなくてはなりません。耐震補強には「筋交いにより建物を固める」「土壁の柔軟性を活かす」両極端の方法がありますが、現状をきちんと把握して建物の構造を見極めるのがプロの技でもあります。
また、本堂は屋根が大きくて重く、柱が少ないうえに壁も少ないため、耐震化はとても難しいのですが、実績豊富な菅野企画設計では、和風建築の専門家である私たちがしっかり調査したうえで、その建物に一番マッチした方法で構造計算し、合理的に補強します。
■上記写真/K様邸 古民家再生工事(愛知県)
田の字型間取りの和室は、フローリング貼にして、18帖のLDに改修。
歴史を重ねた差鴨居や天井板、建具等の魅力を活かし、遊び心のある和のインテリアをご提案しました。 -
今の時代にも魅力を放つ
伝統的かつ個性的なデザイン。技術を継承するだけでは、伝統は残っていきません。今の時代に魅力を放ってこそ、後世に引き継がれていきます。ですから、菅野企画設計では、一棟一棟にオリジナルなデザインを施し、オンリーワンの良さを追求しています。例えば、本堂なら軒反りや屋根反り、欄間の図柄、花頭窓、虹梁の唐草、懸魚まで様々。親しまれる建築物を目指して、デザインしています。また、高い居住性や省エネ性能に優れた建物を実現する設計力の向上にも努めています。菅野企画設計の和風住宅は、日本の木をふんだんに使うこと、和風のデザイン、耐震・断熱性能が高いことが国に認められ、4年にわたり「地域型住宅グリーン化事業」の補助金対象に選ばれています。
■上記写真/新・片瀬江ノ島駅デザイン協力(神奈川県藤沢市)
「伝統を踏襲しながらも新しいデザインを」の求めに応じ、大胆で印象的なデザインに。アーティストたちとのコラボも行い、楽しさあふれる駅舎となる予定です。
- 古い建物を残す仕事に
関わってみたくて。 - ものづくりと歴史に興味を持っていた高校時代、テレビで見た町並み保存の活動に目を奪われました。そして、デザイン系の大学を卒業した後は「古い建物を残す仕事」に携わりたいと考えました。
希望どおり京都の設計事務所に入社し、古建築の調査や和風建築の設計、福祉施設、官公庁物件、古材を使った新築住宅等様々な設計に携わることができ、かけがえのない勉強をさせてもらいました。しかし、担当の仕事が増えてくると次第に、自分の責任で設計がしたくなりました。そのためには、建築士の免許が必要ですが、夜遅くまで仕事に追われ、勉強する余裕がありませんでした。そこで、建築士免許を取得してから再スタートしよう!と決心しました。 - やりがいがある仕事だから
ステップアップできる。 - 一級建築士の免許を取得して・・・再就職する際には、「古い建物を残す仕事」ができることと、和風建築の設計という前職での経験を活かせる職場を探しました。そして、「和風住宅・古民家再生」が得意な菅野企画設計のHPを見つけ、求人に応募しました。入社してすぐに個人住宅を任され、非常にやりがいを感じました。と同時に、もっと知識を増やし、良い建築をたくさん見て、デザインの引き出しを増やさなければ!と思いました。
現在は入社してから5年目ですが、個人住宅や庫裡を8物件、担当しました。その他にも、チームで担当している寺院設計の補助も行っています。そのため、自分自身のやりがいだけでなく、チームの一員として仕事をする楽しさも感じています。チームのメンバーから吸収できることも多く、以前よりステップアップした気がします。 - いい仕事のためには休日も大切
待遇面に恵まれて逆に驚いた。 - 入社して感激したのは待遇面です。残業が少なく、計画的に休みがとれます。設計事務所は、待遇面に問題があるところが多いので、菅野企画設計の求人要項の待遇面も多分ウソだと思って入社したのですが・・・全部本当でした(笑)
おかげで、休みを調整して、日本各地の古建築や史跡巡りを楽しんでいます。休日が充実して過ごせるので、気持ちに余裕が生まれ、仕事にも楽しく取り組めます!
- 現場監督から設計士へ
未経験からの挑戦。 - 新卒で入社したのは、左官仕事にこだわった家づくりをする地域工務店でした。職人の手仕事が好きな私にとって魅力的な職場で、毎日が勉強でした。
しかし、現場監督として設計事務所の物件を担当した時、知識も経験も足りない私をサポートしながら、建築主の立場で建物をつくっていく設計士の姿をみて 自分も設計士になりたいと思いました。
現場監督から設計士になる不安はありましたが、職人仕事を活かした日本建築を設計したいと思い、菅野企画設計の求人に応募しました。 - 建築談義に花が咲く
仲間と共有する時間が好き。 - 私は、著名な建築家の作品よりも、昔からある民家や寺院のデザインが好きです。時を超えて愛されてきたデザインには、残されてきただけの理由があり、洗練された機能美があると思うからです。
菅野企画設計では、1年に1度、研修旅行で日本建築を見て廻ります。気にとまった建物の前で、突然、建築談義が始まり、所長を囲んで「なぜそう作られているのか」を考え、共有し合い、それが設計に活かされています。学生時代の建築旅行のように、わいわいと建築の話をするのは、とても好きな時間のひとつです。 - 在職しながら一級建築士に
満足を届ける設計士になりたい。 - 私が菅野企画設計に入社したのは、社会人2年目でした。設計事務所の仕事もよくわからず、図面を書くという事にも未熟だった私は、建築確認申請やインテリアパース、模型作りからスタートしました。1チーム3人で作業をする為、「自分の担当ですべて設計した」という物件はありませんが、寺院の山門や納骨堂等の小規模な建物は任せてもらえます。
菅野企画設計で働きながら勉強し、数年前に1級建築士を取得できました。勉強できる環境があったことに感謝しています。今思うことは、設計士はお客様の話に良く耳を傾け、要望以上のアイデアで満足してもらうことが役割だという事です。自分のデザインを押し付けるような設計士にはなりたくないと思って仕事をしています。
- マニュアル中心の業務に
疑問を感じていた。 - 大学では、木構造について学び、卒業後は木造系住宅メーカーに就職しました。現場監督を経験後、海外の開発部門に赴任。新しい製品や工法を提案する仕事はとても楽しくやりがいがありました。しかし、帰国して再び現場監督に復帰すると、マニュアルを中心とした業務が待っていました。
お客様の要望をお聞きしても、マニュアルから逸脱した提案は出来ないことが多々発生します。これではお客様に満足していただけない・・・とジレンマを抱えていました。 そんな時、偶然目にしたのが「菅野企画設計」のサイトでした。木造建築を自由な発想で設計し、現場では、お客様も参加する会議を開き、監督や職人の意見も取り入れながら皆で協力して計画を進めていく仕事に大変興味を持ちました。 - 仲間と助け合い、
お客様の声を形にしていく。 - 入社後すぐは構造担当として、構造設計一級建築士の先輩に伝統構法の限界耐力計算を教わり、開発途中だった構造計算システムを組みなおしました。その後、意匠設計にも加わるようになり、次々に新たな知識を身に着け、日々成長している自分を感じるようになりました。転職を見守ってくれた妻も「最近楽しそう。生き生きしているね」と喜んでくれました。
入社して6年、今はチームリーダーとしてメンバーの仕事を管理しながら、主に社寺の設計監理業務を行っています。メンバーそれぞれに得手不得手がありますが、お互いに足りないところを補いながら、チームで協力して作業を進めています。仲間と助け合い、設計から竣工までお客様の声を形にしていくころに、菅野企画設計の一番の醍醐味があると言えます。 - 仕事ばかりしていてはダメ。
- 会社の雰囲気はとても明るいです。読書や旅行、ランニング、お酒など趣味を持っている人が多いせいか話題に事欠きません。お客様と接する際、みんなからなんとなく聞いた話題が役立ったりすることも結構あるものです。
私も走ることが好きで、スタッフや家族、友人を誘ってランニング部を作ってしまいました。年末に開催される伊勢マラソンは毎年みんなで参加しています。完走後の一杯は最高です!
募集状況 | 只今募集中 |
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雇用形態 | 正社員(2ヶ月間は試用期間となります) |
応募条件 | CADが使える方、一級建築士・二級建築士 有資格者優遇。 |
募集人員 | 1名 |
就業時間 | 原則として午前9時から午後6時(昼休み1時間) |
休 日 | 日曜、祝日、その他、年間105日の休暇を自己管理 (スタッフ全員が必ず休暇は取得しています)、有給休暇 |
報 酬 | 年齢給、能力給、残業手当、扶養家族手当、資格手当、役職手当、賞与年2回、交通費は2.5万円まで支給 |
その他 | 各種社会保険完備、研修旅行、食事会(年2回) |
会社名 | 株式会社 菅野企画設計 |
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住 所 | 〒493-0001 愛知県一宮市木曽川町黒田字往還南60-3 |
応募方法 | 応募希望の方は、まずはお電話にてご連絡ください。 TEL/0586-84-2003(担当:スガノ) |
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2019年の研修旅行は
一泊二日で
山梨へ
行きました。 -
2022年の研修旅行は
一泊二日で
兵庫と岡山へ
行きました。