日本の木をふんだんに使い
匠が造る「和」を設計
所長 菅野良司
「日本は世界有数の木材資源国」
日本は国土面積の約7割が森林におおわれています。これは、フィンランドに次いで世界第2位の森林率です。しかも、その約4割が人工林、つまり、先人たちが植林してくれた桧や杉や松なのです。
樹木は光合成により、地球温暖化の原因と考えられているCO2を体内に取り入れ、その代わりに酸素を放出してくれます。さらに、計画的な植林と伐採を繰り返せば、永遠に枯渇しません。
この資源を活用しない手はありません。しかし、現実には、木材自給率は35%程度にとどまっているのです。
日本の木の活用に取り組んできました
菅野企画設計は、早くからこの問題に取り組んできました。
- ●2003年には「那覇市の前原邸」で、木材壮青年団体連合会主催の「木材利用コンクール」の「アイデア賞」
- ●2004年には「グルーラムボックス工法」で、全国森林連合会主催「間伐・間伐材利用コンクール」の「間伐材推進中央協議会会長賞」
- ●2020年には、日本の木材をふんだんに使った「圓通福祉会 広瀬こども園」で「キッズデザイン賞」を受賞しました。
日本が誇る木工技術と知恵を活かす設計
日本は長い歴史の中で、木材を有効活用する独自の技術と知恵を蓄積してきました。
- ●樹種の特徴を見抜き、適材適所に使い分ける
- ●金物を使わないで木と木を繋ぐ継ぎ手、固定する仕口
- ●腐ったり、蟻害にあった木材だけ取り換える
- ●しなりや粘りで地震に耐える柔らかい構造
菅野企画設計は、世界に誇るこの技術と知恵を活かす設計を続けてきました。
伝統を現代に活かす「和」を追求
日本は島国で、同じ国土の中で長く一緒に暮らしてきたせいでしょうか。日本人には世代を超えて共通する「ほっとする空間」があるようです。それを「和」と呼ぶなら、その背骨には間違いなく伝統があります。
菅野企画設計は、社寺のような伝統建築の設計を得意としていますが、それだけでなく、現代的な間取りやデザイン、快適性、構造を積極的に取り入れ、広い世代がほっとする「和」を追求しています。