2025.9.30
愛知県寺院で薬医門の新築、木造伝統構法を支える堂宮大工の技術(中村)
2025.9.30
Category: 山門・鐘楼新築
伝統構法で建てられる木造伽藍には
木組みが美しくみえるように、いろいろな工夫が施されています。
そのひとつに「継手・仕口」があります。
手刻みで複雑な断面を造り、木を組み上げていきますが・・・
完成してしまうと、その巧みさに気付かないものです
例えば”目違枘”は・・・
木材の長さ方向にわたって突出する短枘です。
組み上げると木同士に隙間が無い美しい仕上がりになります。
枘が全長にわたってしっかり入っているので、多少木が痩せたり変形しても隙間はできません。

△戸当たりの長手方向に目違枘が刻まれています。

△冠木には溝が彫られていてぴったりと嵌ります。
また、柱梁の接合部などの強度が必要な箇所は、金物でしっかり引き付けなければいけません。
しかし金物は決して見えないようにおさまりが工夫されています。


△虹梁の上側に箱彫りをして、柱の側面からボルトを仕込みます。

△木鼻を蟻継ぎで取付け、ボルトはどこからも見えなくなります。
今回工事をお願いした岐阜県海津市の伊正建設は、工場で仮組みし、細部の調整を済ませました。

△仮組みされた屋根部分を立会検査
その後、仮組みをばらし現場に搬入。
クレーンを使って一気に建方工事が進みました。
一見、手間がかかるように思われますが・・・
・現場作業時間が短い
・現場での刻みがほとんどないため、木屑などの粉塵がまわない。
と質も効率も向上します。

△あっという間に組みあがる山門は圧巻です。
あまりにも手際よく、一見簡単そうに見えてしまう作業ですが…
熟練の大工たちの完璧な作業には、脱帽です。
木組みが美しくみえるように、いろいろな工夫が施されています。
そのひとつに「継手・仕口」があります。
手刻みで複雑な断面を造り、木を組み上げていきますが・・・
完成してしまうと、その巧みさに気付かないものです
例えば”目違枘”は・・・
木材の長さ方向にわたって突出する短枘です。
組み上げると木同士に隙間が無い美しい仕上がりになります。
枘が全長にわたってしっかり入っているので、多少木が痩せたり変形しても隙間はできません。

△戸当たりの長手方向に目違枘が刻まれています。

△冠木には溝が彫られていてぴったりと嵌ります。
また、柱梁の接合部などの強度が必要な箇所は、金物でしっかり引き付けなければいけません。
しかし金物は決して見えないようにおさまりが工夫されています。


△虹梁の上側に箱彫りをして、柱の側面からボルトを仕込みます。

△木鼻を蟻継ぎで取付け、ボルトはどこからも見えなくなります。
今回工事をお願いした岐阜県海津市の伊正建設は、工場で仮組みし、細部の調整を済ませました。
△仮組みされた屋根部分を立会検査
その後、仮組みをばらし現場に搬入。
クレーンを使って一気に建方工事が進みました。
一見、手間がかかるように思われますが・・・
・現場作業時間が短い
・現場での刻みがほとんどないため、木屑などの粉塵がまわない。
と質も効率も向上します。

△あっという間に組みあがる山門は圧巻です。
あまりにも手際よく、一見簡単そうに見えてしまう作業ですが…
熟練の大工たちの完璧な作業には、脱帽です。