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2016.10.11

納骨堂の建築基準が役所ごとに全く違う!困った現実(菅野)

2016.10.11

Category: 納骨堂

最近、納骨堂新築のご相談を受けることが増えました。

全国的にお墓離れが進んでいるようです。

ただ、役所がまだその流れについてきていません。
実は、管轄する役所によって、納骨堂建築をチェックする窓口や規制が異なるのです。


注)以下、事例説明と右写真は関連しておりません。



事例1)
納骨堂は、建築基準法の耐火構造で、ほかの伽藍とは別棟にすることが求められました。

結局、庭の中に鉄筋コンクリート造で造りました。

また、室内は燃えない仕上げ材を使い、納骨スペースも不燃材。鍵もつけました。

今までで、この市の規制が最も厳しいものでした。




事例2)
細則には耐火構造とありましたが・・・
燃えない構造という解釈に基づき、鉄骨造の準耐火構造で許可になりました。

木造でも、外壁を防火構造(サイディングなど)にすれば許可するという役所もありました。

どちらも、建物は別棟が求められ、納骨スペースは不燃材で仕上げ、鍵をつけました。





事例3)
別棟にすることは求められませんでしたが・・・
壁と屋根を耐火構造にするように指導され、納骨堂だけ鉄筋コンクリートで囲いました。

納骨スペースは不燃材で仕上げ、鍵をつけました。


事例4)
別棟にすることも、構造についての規制もありませんでした。

ただ、納骨スペースについては不燃材で仕上げ、鍵をつけました。

 
これだけ、役所によって規制が違うのです。これでは、事前に役所へ行き、担当の窓口で話を聞かないと、お客様に迂闊なことが言えません。

また、役所の見解を伝えたところ・・・
「噓でしょ?境内が限られているのに別棟なんて! どうしてそんな必要があるのか、全く意味が分からない」
住職が血相を変えたこともありますが・・・建築基準法の規制ではないので、私たちの力ではなんともなりません。

ただ、これから納骨堂の需要はどんどん増えるでしょうから、役所ごとに異なる基準で規制していくことには無理があると思うのですが・・・全く、困った現実です。

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