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2021.11.16

既存建物との接続は要注意!名古屋市 真宗大谷派 相應寺 書院新築のケース(福田)

2021.11.16

Category: 客殿・庫裡新築

新築計画を進めるにあたり、既存建物と接続する(要は増築する)場合、難問が立ちはだかることが多々あります。

その原因のひとつは、
既存建物の検査済証がない!
ということ。

検査済証とは、

  工事完了後の検査で「建築確認申請とおりに建っている」と
  判定された建物に交付される文書

です。ほんの紙ペラ一枚ですが、侮ってはいけません。

…と言うのも、既存建物の
・確認済証
・検査済証
・確認申請図面
の有無により、増築の取扱いが各行政でさまざまです。
既存建物の現況調査が必要だったり、既存建物を現在の建築基準法に適合させなければならなかったり、新築部分と既存部分の間を充分離して配置しなければならなかったり。

そのため、既存建物の取扱いについては、設計の段階から、事前に行政と綿密な打合せを行うことが大切です!


例えば、2021年1月より約10ヶ月を経て完成した、宗教法人 相應寺 書院新築工事の場合。




既存の本堂(鉄筋コンクリート造)に書院を接続するには、どのような方法が適しているのか。
幸い、本堂の確認申請書や検査済証は大事に保管されていました。
それらの書類を手に、行政との協議を重ねた結果…

愛知県の建築基準法例規集に基づいて、
接続部分の両側に防火戸を設けることで、事なきを得ました。


他の地域でも、同様の措置が適用できるとは限りません。
行政の判断に依るところが大きいので、何はともあれ、行政相談が必須です!

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