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2021.4.20

静岡県で木造本堂を設計中!国宝観心寺本堂を訪ね、美しい入母屋造りを研究(鈴木)

2021.4.20

Category: 本堂新築

現在、静岡県の曹洞宗寺院の本堂を設計中です。

「本堂は間口7間×奥行6間、この間取りに入母屋造り屋根を掛けると・・・大棟が長くなる。大阪の国宝観心寺本堂が設計の参考にできるから、一度、見に行こう。」と所長の菅野。

そこで、観心寺本堂の実測図(平面図、立面図、矩計図、天井伏図)を手に、菅野+前島チームのメンバー計5名で河内長野市へ向かいました!


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△桜が咲き誇り、恵まれた天候の中で見学


観心寺に到着!
早速、持参した図面を広げ、建物を観察しました。すると・・・
・妻の掛け瓦と降り棟の間に刀根丸と袖丸瓦を2本葺いている
・破風板の立てどころは、一般的な三つ母屋納めより内側にずらしている
・軒の先端を勢いよく跳ね上げていることに気づきました。

そして、それらの工夫で、長い大棟を短く、軒の出を深く、軒反りを勢いよく見せ、
美しいプロポーションを造り出していることがわかりました。






△観心寺本堂正面 

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「ただ建物を見るのではなく、図面から主要な数字を読み取り、本堂の特徴を分析する。
その上で、建物を観察し体感することが重要」

ということで、
・軒の出と軒の下端までの高さの比率
・軒先の反り
・屋根の引き渡し勾配と縄だるみの反り

などを図面で確認。所長 菅野からレクチャーを受けながら建物を体感しました。



△勾配6寸 縄だるみ2/100の屋根
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堂内もしっかり見学。
 
「この菱格子、バランスがいいね。測ってみよう」
「天井の格子はどれくらいのサイズかな?」
「向拝の板の厚みはどれくらいだろう」

本堂の隅々まで観察し、今後の設計に活かせるようなところは採寸。




△菱格子欄間の寸法を採寸し、写真に収める

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せっかく関西方面に来たので、奈良県の秋篠寺本堂も見学。
こちらも図面を持参し、見比べながら見学しました。

秋篠寺は桁行5間、梁行4間の寄棟の本堂です。



△秋篠寺本堂 スケールを片手に見学

秋篠寺の特徴や寄棟造りの本堂を設計する際の注意点など、菅野からレクチャーを受け、
入母屋造りと比較しつつ理解を深めました!

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設計も大詰め!!
今回体感したことを活かし、魅力的な本堂を目指します。

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