スタッフBlog

2019.7.2

列柱の魅力を外観やインテリアに活かす美術館・本堂を設計中(川島)

2019.7.2

Category: 知って得する和の技

列柱を外観やインテリアに活かした日本建築を現在、設計中です。
 
列柱を持つ日本建築は全国各地に見ることができ、古建築の魅力のひとつにもなっています。



最も有名な列柱は、やはり奈良の法隆寺の回廊でしょう。

五重塔と金堂を囲む回廊に建ち並ぶ円柱は力強く、連子窓からの光と視線は柔らかく、何とも魅力的な結界です。

柱の断面が円形なのは、
当時は、角材に加工するより容易だったという理由もあるようですが・・・
柱頭を緩やかに細くするなど、それだけでは語りつくせぬ先人たちの美に対するこだわりを感じます。

私たちが列柱に魅力を感じるのは、先人達の想いが受け継がれているせいかもしれません。



現在、三重県で設計を進めている美術館の外観パースです。
 
エントランスは二層屋根にして、その屋根を直径18cmの列柱で支えます。そして、列柱の間には連子窓をイメージした縦格子を並べます。

美術館周辺は日本建築が立ち並び、緑に囲まれているので・・・
スロープやエントランスから、縦格子を通して魅力的な景色が楽しめるはずです。




こちらは、現在愛知県で設計中の寺院本堂の内観パースです。
 
本堂は、法要以外にもコンサートや講演、映画の鑑賞会にも使えます。

桧の丸柱をふんだんに使う設計で、力強い列柱を楽しんでもらえるデザインです。

劇場やホールとは一味違う特別な場所を実現するため、天井や壁の仕上げなどを只今検討中です。

記事一覧