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2022.9.6

岐阜県美濃市の曹洞宗 善應寺の圓通堂を坐禅堂へ復元及び耐震工事が完成間近(中村)

2022.9.6

Category: 修復工事

岐阜県美濃市の曹洞宗 善應寺で圓通堂を坐禅堂に改修及び耐震補強工事を進めています。
 
内部解体に始まり、瓦の撤去(一部、活かし取り)、
その後、建物をジャッキアップして礎石の調整、土台の取替え・・・
ジャッキダウン後に建て起し、屋根の葺き替え、土壁の補修、内部造作、外構・・・
そして、いよいよ完成間近かとなりました。



△外観
 
このお堂は、坐禅堂、観音堂、保育園施設、倉庫といろいろな用途に使われてきましたが、
住職の希望で、坐禅堂に復元することとなりました。
 
お寺に残っていた大正時代の写真や、他寺院の坐禅堂なども参考にして・・・

・お堂内部は三和土(たたき)風に仕上げ
・坐禅をするための単を東西面に設え
・経行のための裏廊下を北側に復元
・そして、正面は一間幅で屋根付きの外廊下の造りとしました。




△改修前の圓通堂の様子。
内部は床組みの上カーペットが貼られていました。



△堂内は床組みを除去して、三和土風に仕上げました。
天井を張り替えましたが、柱などの構造材や歴史を重ねた造作材はできるだけ残しました。



△南側には、一間幅で屋根付き外廊下を設け、花頭窓を復元しました。



△格子の様子
北、東、西面の腰壁は下見板張り、ささら子押縁仕上げ。
窓の外の格子は、以前と同じ大きさ、間隔で復元しました。


構造面では・・・
不同沈下していた柱や土台を修復し、老朽化した構造材を取替えると同時に、
土壁の補修・新設や耐震要素を追加して、伝統構法による耐震強度を確保しました。



△改修工事が完了した堂内には、蟻害や老朽化で交換した梁や造作材の新材と古材が混在しています。

工事は岐阜県郡上市に本社を構える澤崎建設(株)にお願いしました。
難易度の高い工事でしたが、労を惜しまず作業を続けてくれました。

住職も仕上がりに満足してくださったようです。
この坐禅堂が末永く使っていただけることを願っております。

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