コラムColumn
2025.10.28
生活スタイルは変化するもの~我が家の変化をご紹介します(長井)
我が家は家を建てて15年が経ちました。
自分が設計したのだから、満足いく建物ができたかと言われると・・・
それは、NO!
「こうしておけば良かったな・・・」と後悔した点も多々あるわけで・・・
なかなか完璧とはいかないのは仕方のないこと。
そんな中、我が家の変化をいくつか紹介します。皆様の家造りの参考になれば・・・
① 玄関
玄関土間は2帖程の少し広めの土間スペースを設けました。
人を招く所だし、旅館の入口のような雰囲気にしたいと思いました。
建てた当初は、地窓から外の植栽が見えるようにしたいと夢を描いていましたが—――
子供が産まれると、ベビーカー・砂場遊びの道具・ラジコン・虫とり網、メダカに金魚、虫かご…がマンションのように積まれた日もありました。
子供用品で地窓は隠れ、私が思い描いていたイメージとはかけ離れていきました。
まーこれが現実。やはりシューズクロークを設ければよかったな・・・と思った時期もあります。
しかし、それも数年で終わり。
子供が成長するとそういった道具は年々減り、今は随分スッキリしました。
地窓から季節を感じる日も近いことでしょう。
② LDK
我が家はリビング10帖+ダイニングキッチン10帖+和室6帖が隣接しています。
少人数家族ですから冷暖房効率を気にして、引き戸で仕切れるようにしました。
当初はほとんど使用しない和室の襖は閉めたまま。主にLDKのみで生活していましたが―――
子供が成長すると、リビングに本棚や勉強机、そしてまったく考えていなかったピアノまで増え・・・
今はLDKと和室を一体として利用する生活になりました。
引戸で仕切れるオープンな間取りにしていてよかったと思いました。
スペースがあれば、家具の配置を工夫することで、生活スタイルの変化にも対応できます。
リビングの天井は少し高いので、冷暖房の効率も気になっていましたが、LDK+和室がエアコン1台で十分効きます。高気密高断熱住宅にしてよかった点でしょう。
リビングとダイニングを仕切る引き戸は、天井までのサイズで壁の中に収納する引込戸。
年に一度使うかどうかで、この建具は正直必要なかったかな?とも思いました。
これから数年後、LDKの家具がおそらく減るでしょう。
その時は、おしゃれなチェアに座り、ゆっくり映画鑑賞でもしたいです(笑)
家族構成が変われば生活スタイルが変化するのも当たり前のことですが、自分が家を建ててみて身に染みて感じることです。
子供がいるとどうして傷がつくのか?汚れるのか?想像していない行動に驚くことも多々あります。
息子は障子の桟に嚙みついていたこともありました。
家具はもちろん、床や巾木・襖の枠も傷がたくさん。
はじめは絶句ですが、傷も経年変化で面白話のたねに変わりました。
そしておまけ。
実家は、父の介護のため、LDKと寝室の間仕切り壁を撤去して引込戸を設けました。建具を取り付けた所には将来そうなるかもしれないと、耐力壁にしないようにしていました。そのため安心して壁を撤去できました。
父はいきなり寝たきり状態になったため、将来介護が必要になった時の事を考えて、ユニットバスに開口幅を広く設けられる3本引き戸を取付けましたが、家のお風呂は利用できなかったため、3本引き戸はたたただ掃除が面倒な建具に終わっています(笑)
施設と家の行き来はストレッチャーを利用していたので、バリアフリーにしていたのは良かった点です。
家族構成が変わったり、生活スタイルが変わったり、インテリアの好みも変わるかもしれない。
家も住む人と共に変化していくものなのです。
変化も楽しめる家造りができるといいと思います。
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