家づくりに欠かせない、建設会社の見積書。
複数の会社から見積書を取ってみたら、同じ「木工事」でも金額が全く違う―――
なんて経験、ありませんか?
A社では「木工事」に含まれている項目が、B社では「内装工事」に入っていたり…。
項目の分け方ひとつでも、比較が難しくなります。
数字の並びだけで判断してしまうと、正しい比較はできません。
そして、見落とされがちですが、とても重要なのが、“床面積”です。
○ “床面積”の影響は、意外と広い!
見積書には、“床面積”を元に計算される項目がいくつもあるのをご存じでしょうか。
・廃材処理費
・仮設消耗費
・清掃費
・水盛り・遣り方
・大工手間 などなど…
これらは、普段あまり意識しない“裏方の費用”です。
しかし、基準とする床面積が大きくなれば、それに比例して金額が上がる、恐ろしい項目なのです。
そして、問題なのは、この“床面積”、算出方法がひとつではないのです!
○ 実は“床面積”にはいくつもの種類がある!
「同じ建物なら、床面積の数字は一つでしょ?」
…と思いがちですが、実はそうではありません。
建築業界では、目的に応じていくつかの「床面積の定義」があるのです。
この違いを知らないまま見積書を比較すると、
「A社の方が高い!」と思っても、実は“算出基準が違っているだけ”ということもあります。
次回は、その“床面積”の種類について、建築基準法の定義から、見積書でよく使われる独自の面積まで、わかりやすく解説します。
(第2回につづく)