約半年間に渡って開催された「大阪・関西万博」が10月13日に閉幕しました。
気になるのは、やはり閉幕後のの建物たちのゆくえ。
万博のパビリオンは、原則として閉幕と同時に解体・廃棄されるのが一般的です。
しかし、各国や民間企業によってその後の動向はさまざま。
そのなかでも注目したいのは、
前回、ドバイ万博
今回、大阪・関西万博
次回、GREEN×EXPO(横浜花博)
…の3つの万博をまたいで再利用されるパビリオンです。
そのパビリオンは———
永山祐子建築設計による「ウーマンズ パビリオン」です。
白い膜材で包まれた柔らかなファサードが印象的なこの建物。
実は、2020年(コロナのため2021年開催)のドバイ万博「日本館」で使用された鉄骨や膜材の一部をリユースしています。
なんと、ドバイ万博閉幕後、解体した部材を大阪まで運び、新たなパビリオンとして違う形へ再構築したのだとか。
ファサードは3つの部材で構成されています。
・棒状の「チューブ」
・チューブ同士を繋ぐ球状の「ノード」
・白い「膜材」
一見同じ形状に見えるパーツも実際には数種類あり、その組立ては“まるでパズルのよう”だったそうです。
解体・施工を担当した大林組は、ドバイ万博日本館の部材一つ一つにQRコードを貼り付けて個別管理。
再組立ての際には、その情報をもとに正確に配置していったといいます。
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△ ウーマンズ パビリオンの部材に、QRコードを発見しました
この部材たち、2027年に横浜で開催される『2027年国際園芸博覧会(GREEN×EXPO 2027)』でも再利用されることが決定しています。
ということは、ドバイ → 大阪 → 横浜 と、3期に渡って世界を旅する建築というわけです。
次回はどんな姿へと生まれ変わるのか、
「ウーマンズ パビリオン」との違いはどんなところなのか、
見どころを気にしつつ再びお目見えする日を待ちたいと思います。
(第3回へつづく)