農水省の調べによると、木造住宅における木材使用量は、在来工法の場合、床面積1㎡当たり、0.2㎥。
ということは…
床面積が約120㎡(約36坪)の住宅の場合、1戸当たり約24㎥の木材が使用されていることになります。
さらに、樹齢50年、直径25cm・高さ22mのスギで換算すると、約70本だとか!
しかし、家が出来上がったとき、その多くは、壁や天井の中に隠れてしまいます。
家づくりは、一生に一度あるかないかの大事業。
せっかくですから、スギ70本相当の木材たちを、事前にじっくりと見て触って体感してみませんか。
「そんな機会があるの?」
実は、工事現場に運ばれる前の木材を見るチャンスがあるのです!
注文住宅や木造住宅を検討している方に、ぜひ知っていただきたいのが「木材検査」です。
住宅づくりに欠かせない木材検査とは…
【建物に使う材料を加工前に検査すること】です。
近年、木造住宅に使われる木材の加工は、工場の機械で切断・継ぎ手などの加工を行う「プレカット」が一般的です。
私たち設計士は、加工前の木材を検査すべく、プレカット工場へ行きます。
菅野企画設計では、希望されるお客様には検査に同行していただき、その様子を確認していただきます。
木材検査で何を見るかと言うと…
【 寸法 】
検査は、木材の加工前に行います。
そのため、検査時の木材は「挽きたて寸法」(木材を製材した状態の寸法)で仕上がっています。
設計図面には「仕上がり寸法」を記載しているので、実際にその寸法がとれる木材なのか実測して確認します。
【 樹種・産地 】
菅野企画設計では、柱や土台などの樹種は、ヒノキを指定しています。
また、ヒノキはヒノキでも、産地は「東濃」か「吉野」で限定しています。
【 等級 】
木材は、節の数や大小によって、ランク分けされています。
無節 → 上小節 → 小節 → 特一(節あり)
の順に節が多くなります。
例えば、壁の中に隠れる柱や梁は「特一」
柱が表に見える場合は「上小節」や「無節」
など、施工される箇所に応じて、材の等級を指定します。
「柱」の場合は、意匠的な意味合いの大きい節ですが、「筋かい」の場合は、節が弱点となり、構造的な問題に。
弊社の規定に外れた節のある筋かいは、取り替えてもらうことにしています。
【 含水率 】
木材は水分を多く含んだ材料で、その量は樹種や木材の箇所によって異なります。
問題は、水分を含み過ぎていると、木材の強度はある一定のところまで反比例して落ちてしまいます。
また、適切に乾燥していないと、割れや捻りが生じる可能性があり、壁や天井の仕上げ材に影響を及ぼすので注意が必要です。
【 化粧材の使用箇所の選定 】
木材は生き物なので、一本一本その表情は異なります。
化粧柱の場合は、節の状況や杢目を見て、どの面をどちらに向けるかを選定します。
【 通直性 】
材の通直性は、年輪の芯の位置を確認します。
材断面の真ん中あたりにあるのがベストですが、材両端の芯位置が大きくずれていると、将来湾曲することがあるので、注意して確認することが必要です。
家づくりで本当に大切なのは、完成してから見える部分だけではありません。
壁の中に隠れる木材こそ、住まいの寿命と安心を支えています。
「いろいろな種類の木材が並んでいて、自分たちではその良し悪しがわからない」
ご安心ください。菅野企画設計では、私たち設計士が同行し、丁寧にご説明します。
検査の後はプレカット工場や木材加工場を見学したり…ものづくりの様子を楽しんでいただけるかと思います。
ぜひ、楽しい家づくりを!