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コラムColumn

2021.6.29

歴史を刻んだ建築の改修工事。新しくした木材は古色に塗りますか?(前嶋)

歴史を重ねた建築の改修工事では・・・
新しく取り替えた木材に、松煙炭や柿渋などを調合した『古色塗り』を施し、
古材に色合わせすることがよくあります。

しかし最近は、文化財の改修工事でも、
「あえて色合わせをせず、後世の人が改修部分を判別しやすくする」
という考えで、『古色塗り』をしないことも多いようです。


私の担当で耐震改修した実例を挙げてみると・・・

岡崎市の本光寺 山門(登録有形文化財)の場合
耐力壁(格子状のパネル)を入り口の両脇に取りつけました。
格子壁はもともとの外観にそぐわないので・・・板戸で隠し、
『古色塗りを施しました。


↑赤枠内の板戸、階段を『古色塗り』


龍渓院  本堂の場合
傷みの激しかった腰板を撤去し、耐力壁に改修したうえで腰板を張り替えました。

『古色塗り』も検討しましたが・・・
「せっかくきれいな桧板を張ってくれたのに、着色するのはもったいない」
お客様の意見で、『古色塗り』はしませんでした



△新旧材のコントラストで美しく仕上がりました。


さて、今度は 
本光寺 本堂(登録有形文化財)の場合
浜縁(はまえん)の高欄を、正面左側のみ新しくしました。
​色が左右バラバラにならないように、『古色塗り』をするのが常道かもしれませんが・・・
あえて、塗らないことに。



△手前の高欄は新しく造り替えたもの。奥は古いままです。

創建当初を想像してもらうことで、時の経過を感じてもらえるのでは、と考えたのです。



ちょっと勇気のいる判断ではありましたが・・・
完成してみると、思いのほか違和感がありませんでした。


新しいうちは新しさを楽しんで、経年変化も愉しめる?
いや、歴史を重ねた風格を重んじるべきだ!


考え方はいろいろ。毎回、お客様と相談して決めています。

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