スタッフBlog

2017.12.19

大阪の寺院から築50年の鉄筋コンクリート造 本堂の耐震診断(東松)

2017.12.19

Category: 耐震補強

大阪府のお寺から、本堂の耐震診断を依頼されました。
鉄筋コンクリート造の平屋建て、床面積が約25坪の小振りな本堂です。


「鉄筋コンクリート造の本堂の耐震診断はできますか?補強工事はしばらくできませんが、耐震診断だけお願いしたい」と、住職から電話をいただきました。



本堂は築50年で、設計図が残っているとのこと。早速送ってもらいました。設計図を見ることができれば、より正確な耐震診断ができます。

お寺に伺い、本堂を見ながら調査、診断の内容そして・・・
コンクリートと鉄筋の調査を外部に委託するため、木造本堂より30万円程度の費用が追加になることを説明しました。

事務所に戻り見積書を作成、住職よりご了解をいただき、作業に入りました。




お寺に出かけ、委託業者の作業に立ち会いました。

鉄筋を切断しないように注意しながら、コンクリートの試験体を採取しました。鉄筋の位置は、構造設計図を確認しながら、事前に探査で調べました。

本堂の外壁は、モルタル塗りで仕上げられていますが・・・コンクリートの試験には10センチ以上の厚みが必要なので、必要以上に躯体を傷つけないように、外壁面からのコア抜き深さを決めました。


 

コンクリートのコア抜きは、3カ所の壁で行いました。写真は、コア抜きした穴の様子です。

壁を貫通しないで、試験に必要な厚み10センチのコンクリートを正確に抜き取ることができました。

また、壁・柱の鉄筋の位置、間隔とかぶり深さ(鉄筋を被覆しているコンクリートの厚さ)の探査を行いました。

この後、コア抜き穴を埋めて、作業を終了しました。


抜き取ったコンクリートは工場に運び、中性化試験及び、強度試験を行います。

試験及び調査結果の報告を受け、耐震診断を行います。
同時に、構造計算を行い、耐震補強案を作ります。
それを耐震診断報告書としてまとめ、お客様にお渡しします。

工事費の目安も、口頭ならお伝えすることが可能です。そこまで、約1か月の時間を要します。

記事一覧