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2022.11.29

古民家は地震に弱い?・・・というわけではありません!(植松)

「古民家って地震に弱いんでしょ」そう思っている方が多いのでは?


2000年に「住宅の品質確保の促進等に関する法律(品確法)」が施行され、
建て主に分かりやすい判断基準として、“耐震等級”が生まれました。
耐震等級(1~3)は、家を建てよう!と思ったら、今や必ずと言っていいほど目に入ってくる情報です。

そして、耐震等級1が、建築基準法の定める最低ラインです。

古民家にこの耐震等級を当てはめると、
ほとんどの民家が耐震等級1以下になります。


やっぱり古民家は弱いんだ!
・・・というわけではありません。
なぜなら、古民家は現代の新築住宅とは異なる構造で建てられているからです。

 

同じ木造だけど、構法が違う

現代の新築木造住宅は、2×4工法を除き、ほぼ全てが在来軸組み工法です。
基礎の上に土台、その上に柱を建て、梁を通し、筋交いや合板で壁を固めます。
柱と横架材(土台や梁)、筋交いは金物で固定します。
つまり、剛性が特徴の構造です。





一方、古民家は伝統構法です。
石の上に柱を立てる石場建、柱の間には貫を通し、壁は土壁で仕上げています。
柱と梁は、大工が加工した仕口で接合されています。




パッと見たイメージで、
土壁は固くないし、柱の足元も固定されてないから、柱梁のフレームが固まらないのでは?と思うかもしれません。

しかし、伝統構法はあえて固めていないのです。つまり、柔軟性が特徴の構造です。

 

古民家は受け流す構造。新築は耐える構造


伝統構法の古民家は、地震の力を受けると、建物が揺れ、土壁が崩れ、力を逃がします。
仕口も建物が揺れる際に緩みます。

しかし、崩れても、緩んでも、修繕しながら住み続けることができる・・・・
だから、古民家は長く生き続けてきたのです。


品確法の耐震性能は、剛性を評価する指標です。
だから、柔軟性が特徴の古民家は、そもそも同じ指標では比較できないのです。


しかし、伝統構法による耐震診断および補強設計が行える設計事務所や工務店は限られています。
そのため、「古民家再生」されている民家の多くは、剛構造により改修がなされているのが実情です。


基礎を新たに作り、土壁を壊して筋交いを入れる・・・
コストを掛けて、元々民家が持っていた力をわざわざ奪ってしまっているのです。

そんな矛盾した現状を是正するため、
菅野企画設計では伝統構法(柔構造)による耐震診断および耐震補強を実践しています。


お陰で、多くの方に評価していただき・・・
伝統構法による耐震補強設計は、古民家だけでなく、社寺古建築の分野でも着々と実績を増やしています。

行政から耐震補強の補助金を受けた事例もあります。




ただし、すべての古民家に伝統構法が適している・・・というわけではありません。
建物の構造や、お客様の希望の間取りを叶えるためには、剛構造が適している場合もあります。

建物に応じて、より最適な提案ができるのも菅野企画設計の強みです!


 

住み続けたい、商業施設として使い続けていきたいが・・・可能なのか?
まずは、ご自慢の古民家を拝見させてください!
ご連絡いただければお伺いいたします!→家づくり相談


 

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