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2017.7.25

古民家再生を諦め新築?旧宅の木材や建具の再利用ご提案します(植松)

今年の春、名古屋市内に建つ民家の耐震診断を行い、耐震リフォーム案をご提出しました。



そして先日、60歳代のご主人がひとりで来社されました。

「わが家には立派な木材が使ってあるし、思い入れもある。私は残したいと思っているんだけど・・・家族は新築を希望するんです。」

お宅は、土壁造りで田の字型間取りの民家。
小屋裏は丸太が頑丈に組まれ、差鴨居には太く良質な松材が使われています。


建物が土壁造りの場合・・・
弊社では通常、「限界耐力計算」で耐震診断を行い、耐震リフォーム案を作成します。

土壁の粘りを耐震力として利用できるので、古民家には一番適しているからです。
また、一般的な「壁量計算」による耐震診断では、鉄筋コンクリート造の基礎が必要ですが、「限界耐力計算」では、必要条件ではないので、工事費を抑えることもできます。

ただ・・・このお宅の敷地は川の中州です。
「限界耐力計算」は、表層地盤増幅係数が計算結果に大きく影響するので、調べてみました。
すると・・・2.01!この数値は、地震時に大きく揺れることを示しています。

残念ながら・・・
「限界耐力計算」に基づいて補強計画を立てることは困難だと判断し、
「壁量計算」で耐震診断を行い、その結果に基づいて、鉄筋コンクリート造の土間基礎を造り、筋かいと構造用合板で補強する方法をご提案しました。


さらに・・・
ご希望の間取りを実現するためには増築が必要ですが・・・法律の壁が立ちはだかりました。

この家は、建てた当時は適法だったのに、現行の建築基準法には適合していない「既存不適格建築物」です。
「既存不適格建築物」は、床面積の1/2を超える増築を行う場合、現行の建築基準法の構造規定の多くを満たす必要があります。しかし・・・これが容易ではなく、増築面積を1/2以内に抑える必要が生じました。


「法律的にもいろいろと制約があるみたいだし・・・構造的にも問題があるみたいですね。
でも、わが家に使ってある木材はいいものだと思うんですよ。新築にしても、使えますか?」

「解体の時、残したい木材を生かし取りしておけば、新築住宅に再利用できますよ。」



△旧家の小屋丸太を再利用し、インテリアに活かした新築住宅。


△旧家の竿縁と天井板を再利用した新築住宅。

「それができるのなら・・・新築を考えてもいいかなあ。そんな芸当はハウスメーカーじゃ無理だろうから・・・新築にする場合も相談にのってくださいね。」
 
歴史を重ねた家をリフォームをするのか?新築するのか?・・・お悩みの方は多いと思います。

「思い入れがある家だけど、残す価値があるのだろうか?」
是非、お宅を拝見させてください。写真を見せていただければアドバイスいたします。
ご希望なら、現地へも伺います!

「新築もやむを得ないけど・・・旧家の思い出を残したい」
そういう場合は、再利用できる木材や建具を調査し、新築住宅に活かします。

ぜひご相談ください。

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