相談を受けて伺ったお宅は、京都の町屋のような
風流な街並みの中にありました。
「この家は、私が子供のころ、父が気に入って
手に入れたんです。いい木材が使ってあると自慢して
いました。部屋数は多いし茶室まであるのですが、
何しろ使いにくくて・・・
家族が団欒できる部屋がないんですよ」
中庭に面した土間の倉庫を改築し、開放的なダイニングキッチンを造りました。
天井を屋根の勾配に合わせて斜めに張り、繊細な構造材をインテリアに活かしました。
「いつも真っ暗だったので、屋根を支えている木材
がこんなにきれいだとは思いもしませんでしたよ」
「まるで驚きのビフォーアフターですねえ」
町屋独特の構造で、隣家と壁を共有しているため、
外壁に窓が開けられません。そこで、屋根から採光確保し、
便所の窓を飾棚の障子で隠しました。
町屋の物干:
隣同士壁を接し、道いっぱいまで軒を伸ばしている町屋。
洗濯物はどこで干しているのだろう。
実は中庭に面した屋根の上に吹きさらしの物干しが
あるのです。日当たりがよく、風も抜ける優れものです。
さらに、奥様同士のコミュニケーションの場所だったり、
時には花火を楽しむ場所だったり・・・。
洗濯物が大量にひるがえっていても、道路からは決して
見えない。なかなか奥ゆかしい仕掛けなのです。
































