常識で考えると、金庫は金属でできている物ですよね。確かに金属は燃えないから保管庫として安全だと考えがちです。でも、金属は熱伝導率が高いので火災に会うと高温になります。JISの規定では、一般紙用の耐火金庫の庫内最高温度は177℃以内とされています。177℃で紙幣は燃えないのだろうか?それに、もっと恐いのは、充填されている断熱材の寿命は10年程度なんだそうですよ。

さて、弊社のような貧乏な設計事務所では保管しておくような金融財産はないのですが、失ったら大変困るデータがたくさんあります。ちなみにJISでは、このようなデータを保管しておく耐火金庫の庫内最高温度は52℃以内と規定されています。一般紙用が177℃でデータ用は52℃!えらく違うものですねえ。こんな庫内温度を金属製の金庫で実現するためには、すごく厚い断熱材を充填するんでしょうねえ・・・それに、寿命が10年!?紙幣だったら多少燃えて紙幣として使えますが、HDDがほんの少しでも異常をきたしたら・・・それを考えるととても恐い話です。

そこで、弊社では厚み10cmの杉の間伐材でデータ保管庫を作りました。木製ならどんな大きさの箱も加工できます。「しかし木製では・・・火がついたらひとたまりもないでしょう!?」実は、大断面の木は燃えにくいのです。表面が炭化して30分で3cm程度しか燃えません。国の検査機関で以前実験しましたが、厚みが10cmの板の片面をバーナーで30分燃やしても、反対側はちっとも熱くない!手を当てるとひんやりしているのです。その一部始終を私は見ていたので、メディアの保管庫は木製に限ると確信しています。

ただ、そんなデータを盗んでいく人はいないと思うので、防犯性能は考えてありません。変に鍵を閉めておくと、お金が入っていると勘違いする間抜けな悪党がいるといけないので、鍵はつけっぱなしにしています。

厚10cmの杉の間伐材で作った耐火金庫

ゴミ入れじゃありませんよ!