

再生前は外壁の板が剥がれ落ち、土壁は崩れて隙間だらけ、建物は傾き……
ただ、クネクネの大きな丸太梁は年数を重ねていい味を出していて、ご家族はとても強い愛着を持ってみえました。
「こんな家でも雑誌に載っていたみたいに素敵な家に生まれかわりますか!?」
「もちろんできますよ!」
「本当ですか。うれしいなあ。両親は年をとっているので、今の生活動線や雰囲気を変えずに、でも機能的にしたいんです。もちろん、地震に耐えられる安全な家にしてください。」
建物をジャッキアップしている間に新しい土台を入れ、しっかりとした基礎を鉄筋コンクリートでつくりました。
また最新の方法で構造計算を行い、ほとんどの土壁を除去して筋交で補強しました。その結果、国が定める耐震強度に認定され、市の耐震補強補助金を受けることができました。


玄関は、クネっと曲がった梁をそのまま生かしたインテリア。全て土間だった一部に床をつくり、居間と和室を段差なく連続させました。

壁は塗り替え、畳も表替えをして、お化粧直しをしたら……とても魅力的な和室に蘇りました。



窓を大きく、数も増やし、天井板も貼り替えたら、薄暗かっただけの小屋裏が快適な居室スペースとして生まれ変わりました。写真の手前を寝室、奥は収納スペースとして利用します。
もともと小屋裏は2室に仕切られていましたが、低い梁の一部と壁を除去し、ワンルームで使えるようにしました。
小屋裏はオープンな間取りにして、クネクネの梁や年季の入った柱の存在感にスポットを当てました。
天井と床にはやさしい肌触りの杉板を貼りました。補強のため新設した壁には、塗り壁調のクロスを貼りました。土壁をそのまま残した部分には漆喰を塗って楽しんでいます。
南側なのに倉庫だった土間は、10帖の居間に大変身!
太い丸太の梁をインテリアに生かしました。「カフェみたい!」と好評です。
床にはキズのつきにくいナラのフローリングを貼りましたが、「和」の雰囲気にマッチするように、エゴマ油を塗って仕上げました。
ゴロゴロできるように、一部はタタミにしました。
改築前の建物は築80年、木造2階建て、床面積70坪。田の字型に和室があり、玄関から土間が続く典型的な農家の間取り。
老朽化が進んでいた北側の食堂・台所を除去して建物の面積を約60坪に。
また便所や浴室をご両親が利用しやすい位置に配置し、土間だった部分には床を貼り、居間・食堂にフォームしました。
高齢のご両親が暮らしやすい!バリアフリーが実現しました。
居間の南の格子戸からは、室内にやさしい光が入ってきます。
窓が少ない食堂は、屋根の一部をガラス瓦葺きにして、天井から明かりを採り入れます。


