昭和23年生まれ、岐阜市在住




   全国的に桧皮葺き、杮葺きを手がける株式会社田中社寺に所属する原皮師

   (もとかわし)さんです。

   原皮師というのは、桧の立ち木から桧皮を剥ぐ人のことです。ひとりで一日に

   1~2本しか剥げないのに、一坪の桧皮屋根に必要な桧皮は5~6本分!だとか。

   「20年以上前から桧皮を剥いでいます。始めた当初は鳶(とび)と兼業だった

   んですが、だんだんやる人がいなくなってねえ・・・最近はこの仕事だけして

   いますよ」という須賀さんは、とても還暦とは思えない風貌と機敏な動き。現場

   で若い職人の指導もしています。

   ところで最近、桧皮の持ちが悪いと言われますが・・・

   「製材所で倒木の桧皮を買って、そんなもので屋根を葺く業者がいるんですよ。

   こうやって立ち木から剥いだ桧皮を使えば35年は持ちますよ」

   しかし、彼が剥ぐのは、天然木の桧の皮。しかも、一度剥ぐと次ぎは8~10年後。

   そんな桧皮を求めて全国の山を巡るため「一年のほとんどは旅館暮らしですよ」と

   笑う須賀さん。

   こういう人が見えないところで伝統建築を支えているんですねえ。頭が下がります。


                            2008年9月 菅野取材


一本一本桧皮を剥ぐ

桧皮を剥ぎ終わった桧
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