住「檀家の皆さんは、本堂のケヤキ柱と屋根の反りがいいと」
菅「そうですか。そう言っていただくと、とてもうれしいです」
住「どこから見ても屋根の形がいいと言われています。特に、お墓側、東からよく見えるんですよ」
菅「はい、そうですよね。お墓から入母屋造り屋根の妻側がよく見えるので、軒反りを少しきつめにして、窓の外側に花頭窓
をデザインさせてもらいました」
住「それから今、本堂と参集殿の間に庭を造っているでしょ?まだ全部はできてないんだけど、その木とのバランスがいいと。
とても評判がいいです」
菅「評判がいいのは何よりです。本堂の中の木材も、ほとんど割れがなくて・・・とてもいい状態ですねえ」
住「そうですね。西側の虹梁だけがちょっと・・・。でも、丸柱は割れもない。うまくいっていますねえ。だから、なるべく空調は
いれないように(笑)。冬は床暖房だけしています」
菅「そういう配慮はとても大事ですね」
菅「本堂の冷房は使われましたか?」
住「お盆に使いましたが、あまり効くとは思えない。吹き出しが一方向になって
いるから全体にはまわりにくいですねえ」
菅「なるほど」
住「扇風機が2つくらいいるかな。拡散が必要です」
菅「そうですか。陽岳寺ご本堂は、余間と脇間境の壁から南の外陣に向かって
吹き出すように設計したんですねえ」
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格子の部分が空調吹き出し口
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住「冷たい風が南に吹いてしまうから、北の方には来ないです」
菅「外陣にいる人は涼しいですけど・・・」
住「そうそう。まあ扇風機を2つ置けば問題ないんですけど。その方が変なものつけるよりはいいかなと」
菅「最近は冬だけではなくて、夏の暑さ対策もしたいというお寺が多いんですよ。それで、壁や床下に断熱材を入れたり
気密性能を上げたりして、冷暖房の効きがいいように設計上いろいろ工夫しているんです」
住「そうですね。ストーブのような音もしないし、夏のクーラーはいいですよ」
菅「使い勝手はいかがですか?ちょっと湯沸しが狭かったかなと思ったん
ですけど・・・」
住「まあ、問題ないですよ。湯は出ませんけどね(笑)。それは覚悟していた
ことだから」
菅「そうですか。ほっとしました」
住「一番よかったのは、やはり床暖です。それにエレベーターですね」
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境内と本堂とをつなぐエレベーター
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住「思ったより電気やガスの費用がいらないようですしね」
菅「そうですか」
住「維持するのに、もっと費用がいるのかなあと思っていたので」
菅「予想より安くついているわけですね。それはよかった」
住「そういえば、本堂の照明は多少問題があります」
菅「そうですか」
住「音です。音」
菅「ビーという音?」
住「お経を読んでる時は問題ないけど、やはり音はでますねえ」
菅「そうですか。本堂は天井が4.5mと高いので、電球の取替えができるだけ少なくなるように、ワット数が大きく(300W)
寿命の長い(12000時間)メタルハライドを選んだんですけど・・・実は最近、蛍光灯でも適当なものがでてきまして、
以前設計させていただいたお寺さんには申し訳ないんですが・・・陽岳寺ご本堂でも工事中、大間の照明だけは
蛍光灯に変更しましたよね?」
住「お檀家の方は気付かないようで何も言われませんが、私は気になります」
菅「それは申し訳ありません。将来取替えが必要になったらアドバイスいたしますので(笑)」
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格天井の間に照明を設置しています。 |
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