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| 土壁の造り方 | ||||||||||||||||||
古民家の壁は一般的に土壁です。最近ではあまり使われなくなったので、下地の竹小舞を編んだり、 荒壁を塗る職人さんがいなくなりました。とても残念なことですが・・・。 土壁は断熱性能はグラスウールの1/10以下しかありませんし、強度もたすき掛け筋交いの1/3しか認めて もらえません。その上、ボード下地のクロス張りと比べて高価になるときては、土壁が激減するのも仕方がありません。 ただ、土壁の捨てがたい魅力は、調湿効果と質感です。夏に土壁の家に入るとひんやり涼しいのは、湿度を調整 してくれるためです。 また、手を触れたときの重厚感はボード壁では期待できません。
その土壁の造り方ですが・・・ 先ず、荒壁を作る必要があります。粘土質の土にわらを混ぜ、捏ねるを何度も繰り返します。 そして野天に放置、馴染ませます。やがて、堆肥のような牧歌的な匂いを放つようになると・・・ 粘土質の土がとてもクリーミーな状態に変化します。 土がクリーミーな状態になる間、現場では竹小舞を編みますが・・・
次に、下地材となる竹小舞について紹介します。 土を塗りつけるためには、下地が必要になります。 その下地を竹小舞といいます。 竹小舞は、割り竹を格子状に組んで縄で編んだものです。
蔵のように分厚い壁の下地には、割り竹ではなく、丸竹を使ったり、 数奇屋のように薄い壁の下地では葦を 使ったりもします。 竹小舞は予め柱間に水平に渡された「貫」という木材を頼りにとめつけられていきます。 貫は建物によって様々なピッチがありますが、 あまりピッチが荒いと強度に影響するので貫のピッチには 配慮が必要です。
横に渡した竹も、一定の間隔で間渡し竹という物を いれます。 間渡し竹は、他の竹のように柱の間に配置するだけでなく、 柱を欠き込んで突っ張るように竹を入れます。 貫が細かい時は、間渡しを入れないこともあります。 竹小舞ひとつとってもとても 手間がかかる作業と、先人の工夫がこめられているのです。 土を塗るときは、この竹小舞の隙間を埋めるように泥土を塗りつけます。 竹と竹の間から裏側に泥が”ムニュ”っとはみ出すように押し付けて塗らないと、泥が乾燥したときに、 土が竹小舞と一体化せずはがれやすくなってしまいます。
泥土は片側を塗ったら、もう片面を塗る裏返しをすることで、 荒壁が完成します。 荒壁を充分に乾燥させてから、 中塗り、(荒直しをしてからの場合もある) 仕上げ塗り をして、 一般的に 言われる土壁が完成します。 土壁を造るまでには大変な労力と時間がかかるのです。
私は思うのですが、一般の住宅で土壁を採用するのに一番大事な事は、 施主の情熱だと思います。 どうしても土壁にしたいという情熱がないなら、 手間ばかりかかるのでお勧めしません。 けれど、手間がかかることさえ理解してもらえれば、 これほどすばらしい壁はありません。 自然の恩恵をもっとも享受できる建築ができます。 テクスチャーの味わいと、重量感は、他の素材では得がたいものがありますし、もちろん土ですのでシックハウス の心配はありません。 湿度の調整能力や、そして何より蓄熱性を備えた素材であるため室内環境を 快適にしてくれます。 最後は土に還ります。 これだけの機能を備えた壁を新建材で探そうとしてもそう簡単にみつからないでしょう。 躊躇せず、もっと土壁を住宅にとりいれてはどうでしょうか? 現在私の自邸を建築中ですが、土壁を採用しています。 実況中継もしていますので一度ブログを見てください。⇒どうしてもつくりたい!こだわりたい!伝統構法の家づくり 執筆:野村 建太 |
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