千葉県 真言宗 寺院 客殿改修工事 「客殿を曳いて基礎の上に降ろしました」



            築180年余の客殿がジャッキアップして基礎を作りました。

            耐震改修工事では、本堂から客殿への繋がりを考えて既設建物を移動してそこに増築をします。

            昨年末に、基礎の上まで建物を約7m、曵きました。








            曳き家は、ジャッキアップの足固めに台車を付けて、レールの上を走らせるので音がほとんどしません。

            現場をご覧になっていた副住職からは、「あっという間に終わってしまいました。すごくスムーズに動くん

            ですね。」と言われたほどです。

            職人さんは、「風が吹いてきたので、曳きました」と言われたそうなのですが、 実は、副住職と曳き家

            の職人さん以外は打合せをしていてその瞬間を見ていません。

            現場監督もほんの少し目を離した時に、ゆっくりと、静かに移動したそうです。


            その後、柱を一部取替たり追加したりしながら、基礎の上に土台を敷いて下ろしました。








            柱が痛んでいた所は取替えられ、建物の歪も修正されています。

            古い建物の改修では、壁・天井を解体して初めてわかる事もあるのですが、 梁・桁・小屋組も想定して

            いた構造と違っていて補強が必要になった部分があります。

            設計時には床下と天井裏に入って調査をするのですが、どうしても入れないところがあります。





            この客殿も、何度も天井裏に上って調査したのですが分からなかった所は、実際に解体してみると・・・。

            柱と桁・梁のかけ方が北と南と違っていました。




「北側:柱の上に梁がのっている」 

「南側:柱の上に桁が通っている」


            通常は柱の上に桁があるのですが、北側の柱の上には桁がなく直行方向の梁が直接柱に乗っています。

            桁がなく梁の上には、母屋があって直ぐに野地板が貼ってある、ちょっと、珍しい建て方です。

            しかも、南側はきちんと桁が通っている。 今回の改修工事は、耐震補強も目的の一つです。

            複雑な曲がりくねった丸太の梁が、2段に組み合わされた小屋組は、どうやって補強をするのか?

            1箇所づつ補強方法を確認しながら決めていきます。北側の柱の上に桁がなく母屋しかかったところは、

            耐震補強の為に補強桁を入れました。





            曲がりくねった梁も、ところによって化粧で見せたり、壁に納まらなくて撤去したりしています。

            これから、耐震補強を行ないながら、増築工事を行っていきます。


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  0586-84-2003