愛知県 臨済宗 寺院 耐震補強


           築80年以上経過した本堂と庫裡の耐震補強をしています。 本堂は柱も太く造りもしっかりとしており、

           簡易な補強で構造計算に見合う基準をクリアーできるのですが、庫裡は大変立派な外観をしているにも

           かかわらず、柱も細いうえ、数が少なく、耐震壁もあまりありません。

           さらには、躯体の施工不良が随所にみられ、一定の耐震強度を満たすためには、それなりの応急処置を

           しなければなりません。

           部分的に基礎を入れたり、構造的に脆弱な部分を補強するための繋ぎ梁を入れたりして大地震でも倒壊

           しないよう耐震補強計画をしました。

           予算に合わせて出来る範囲の計画をし、工事も図面に沿って行われていきます。


           耐震補強工事は調査では判らなかった部分で、想定外の問題が待ち受けていることが多々あります。

           今回も次々と問題点があらわれてきました。





           押入れの床をめくったら鉄扉が出てきました。開けるとコンクリートで囲まれたピットが...。

           どうも戦時中に防空壕として利用していたみたいです。




           新しく壁を作るところには基礎を新設します。

           既設の壁でも足固めが無い部分には基礎を新設していきます。




7間もある大変大きな妻壁です。

隅の柱が根元で折れていました。


           調査では廊下に隠れてまったく見えなかった隅柱が根元で折れていました。

           7間もある大きな妻壁がくる通りなのですが、この通りはなんと4寸角の柱4本で支えているだけなのです。

           悲しいことに耐力壁もありません。妻壁につけられた土壁と鬼瓦の重みだけでも相当なものです。

           さらに隅柱にはなぜかホゾ穴があいているので弱い部分が折れてしまうのも無理がありません。




           天井をめくってみると、また大変な事実が判りました。

           柱に梁がささっているのですが....。

           なんと、梁の仕口の部分で柱が継いでありました。!!

           この建物で随所に見られる施工不良なのですが、柱が桁や梁まで一本で届いていなくて、中途半端な

           ところで継いであるのです。そういった柱が何本もあります。

           特にこの写真の柱は隅柱で重要な位置になるのですが...。


           次々と想像もできない出来事が待ち受けていますが、 どんなアクシデントにも立ち向かえるだけの技術力

           が弊社にはあります。

           施工会社と二人三脚で少しでも安全な建物になるようがんばっていきます。



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    0586-84-2003