鉄骨・RC造伽藍

黄檗宗 自敬寺 本堂新築工事 大阪府大阪市
最初に声をかけていただいたのは2013年の夏でした。区画整理で境内の形状が変更になるのを機に、本堂の建て替えを検討されているとのことでした。「参拝者がたくさん集まる本堂にしたいんです」。ただ、区画整理事業が思うように進まず、気をもんだ時期もありました。しかし、思い切って隣地を購入するという住職の決断のお陰で、計画が一気に現実のものに。設計の打ち合わせには毎回、寺族の皆様も参加し、「わあ、面白い!素敵!」と大盛り上がり。そんなリアクションに触発され、オリジナリティ溢れる本堂が完成しました。
  • ■鉄骨造2階建て
  • ■床面積/442㎡
  • ■2017年7月竣工

  • 本堂は鉄骨2階建ての2階です。日本瓦葺きの切妻屋根と2階テラスのフラットルーフのデザインです。妻の破風には、お寺らしい懸魚の彫刻を吊り、大棟には鬼面瓦を据えました。また、棟の両端には、旧本堂の摩伽羅の彫刻を載せました。
  • 本堂前のテラスの手すりにはエッチングガラスを嵌め込みました。図柄は、摩伽羅、龍、鳳凰、そして黄檗宗独特の卍崩し。屋外階段を含め、エッチングガラスの数は37枚です。
  • 本堂の東側には奥行き2.5mのテラスを設けました。屋外階段から登ります。天井には化粧垂木をあしらい、万灯篭を吊り下げます。テラスと本堂は、折れ戸でつながります。
  • 本堂は約90帖で、外陣には44帖の広さを確保しました。タイルカーペット敷きで、床暖房と空調設備が完備しています。
  • 本堂は11帖の内陣、17帖×2の脇間、44帖の外陣に仕切ることができます。内陣屋根にはトップライトを設け、自然光が差し込みます。格天井の高さは4.3m確保しました。
  • 本尊は十一面観音です。床から1.5mの高さにお祀りしました。優しいまなざしで参拝者を見渡していらっしゃいます。丸柱は鉄骨製です。塗装に工夫を凝らし、漆のような深みのある色に仕上げました。
  • 玄関ホールは18帖の広さを確保しました。カウンターは寺務室に隣接していて、受付としても使えます。4本引き戸を開けると、会館が現れます。折り上げ天井には桧板を張りました。
  • 廊下側のカウンターは、カフェや読書スペースとしても利用できます。障子を仕込んだガラス窓からは南側の庭が見通せます。障子は、隣地からの視線を遮る役割があります。
  • 玄関ホールに隣接して22帖の会館を配置しました。椅子、机で30人が食事をすることができます。机と椅子は隣接する収納に仕舞うことができます。
  • 本堂につながる屋内階段は幅1.2mの曲面階段で、一段目には黒御影を据えました。また、お寺らしく親柱には擬宝珠を載せました。各所に配置されたニッチには仏像や軸を飾ることができます。
  • 2階のホールは8帖の広さ。屋外階段から本堂に至る参拝者用の玄関ホールも兼ねています。
  • 直径40cm×17mの杭を32本打ち、その上に基礎を造りました。
  • 杭の上には鉄筋コンクリート製の強固な基礎、地中梁を造りました。鉄骨の柱と基礎は直径30mmの太いアンカーボルトで頑強に接続しました。
  • 主要な柱は、厚み12mmの25cm角と30cm角の鉄骨を使いました。現場搬入前に、鉄骨工場へ行き、品質と溶接の検査を行いました。
  • 完成直後の施餓鬼会には、いつもより多くの参拝者が新本堂に参集しました。この日は、お化粧直しを終えた十一面観音像のお披露目も行われました。

大きい写真にポインタをのせると白い矢印が出ます。クリックすると次の写真に移動できます。

小さい写真をクリックすると、該当写真が拡大写真として表記されます。

一覧に戻る