虎渓山 永保寺再建庫裡

2003年12月23日


さて、設計を任せていただくことになったのですから まず自分の五感をより

研ぎ澄ますことが必要!

それには、何より謙虚な気持ちでいい建物を見ることです。

仙台市の瑞巌寺を見学しました。

瑞厳寺は永保寺と同じ臨済宗のお寺で瓦葺きの

切妻根の庫裡が国宝に指定されています。

持参した瑞厳寺実測図を片手に側面・正面・外観を

まじまじと眺め、次に玄関に入り豪壮な木組みを見上げました。

造った人達のあふれ出す勢い!

熱いものが、真っ黒に煤けた木の芯から吹き出しているようで

圧倒されました。

「きれいな建物ではなく勢いのある建物を造りたい!」

そんな気持ちが沸き起こりました




2004年1月2日

南禅寺、妙心寺を見学しました。

臨済宗のお寺というと、天井は棹縁天井、ランマは竹の節欄間

と独特のデザインを持っています。

南禅寺
しかし、棹の太さ、面の取り方など一つとして同じものは

ありません。造った人がそれぞれの思いでデザインしていて

品の良さ、荒々しさなど、いろいろな雰囲気をかもしだしています。

棹縁天井
1月6日

岐阜市の瑞龍寺(ずいりょうじ)を見学しました。

このお寺は永保寺と同じ僧堂で、修行道場でもあります。

設計は静岡県のO建築設計事務所、施工は三重県桑名市の小島建設で

平成5年に完成しています。

設計士さんは茶人だということもあり、全体に軽やかな感じがしました。

ただ、「この寺は、瓦が載っている割に柱が細い気がするんだがねぇ。

壁も少ないようだし、一度耐震診断とやらをやってもらえんかね」と住職。

思わぬ展開に少し慌てましたが、“いろいろな考え方がある”という前提で

お引き受けしました。



1月8日


京都府八幡市の円福寺を見学しました。

このお寺も僧堂で、雲水さんが禅の修業をされています。

平成15年に完成したばかりとあって、未だ削りたての木の香りが

していました。

大手ゼネコン清水建設(株)が設計施工を行なったそうですが、

勢いのよさより繊細な感じのするお寺でした。

ただ、本堂のシックイ塗り壁の下地は木舞下地ではなく、厚い木の

板がはめ木してあるそうで

「地震や台風には絶対強い!と設計した方が言ってましたよ」

とご住職も満足気でした。






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