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2020.9.22

鉄骨造より木造の方が安い?日蓮宗寺院で本堂・会館新築の実施設計(野口)

2020.9.22

Category: 知って得する和の技

2017年にマスタープランが完成している日蓮宗寺院の本堂・会館新築工事・・・いよいよ今年8月から実施設計がスタートしました。
 
以下は所長の菅野に聞いた話です。

マスタープランが完了してから3年の間に、オリンピック景気による工事費の高騰が生じた。この傾向は特に関東、鉄骨造で顕著だった。

マスタープランでは本堂と会館を鉄骨造で提案したが・・・そのまま、鉄骨造で設計を進めるのは危険だ。

このお寺の本堂の天井画は文化財として貴重なだけでなく、市の観光資源になっていて、建て替えはその再利用(工事中に修復される予定)が前提だと指示されている。



しかし、木造では構造上、日蓮宗寺院の本堂としては不都合なところに柱が必要となり、現在も困っている。だから、堂内に柱を立てなくてもいい鉄骨造で設計する必要があるし・・・

いくら鉄骨造の工事費が高騰したと言っても、本堂は木造の方が高い。

そこで、会館だけ木造に変えたらどうかと考えた。

ここ数年、わが社が設計した客殿・庫裡新築の契約工事金額の推移を分析してみても、木造はオリンピック景気の後も安定している。それに、面積を6坪ほど縮小することができる。

 

ということで・・・
会館を鉄骨造から木造に変えると、間取りやデザインがどのようになるのか?

住職と建設委員の皆様に説明するための設計図とパースを描きました。



▲マスタープラン時の会館の玄関


▲木造にした場合の会館の玄関


マスタープランで、住職と建設委員会の了承を得ているので・・・
インテリアの雰囲気があまり変わらないようにしなくてはいけません。

お寺の予算の中で、満足していただける本堂会館を完成させるため、今後も工夫を重ねていきます。

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