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2020.9.1

静岡県の法華宗 光長寺西之坊 本堂及び客殿・庫裡、位牌堂の新築工事開始(伊藤)

2020.9.1

Category: 本堂新築

静岡県の法華宗 光長寺西之坊で、全伽藍(本堂、客殿・庫裡、位牌堂)の新築工事が始まります。



伽藍は全て木造で、床面積が約749㎡。
内、本堂は間口6.5間で約220㎡。伝統的な入母屋造りの屋根で銅板一文字葺きです。

見積り合わせの結果・・・
工事用道路の造成及び客殿・庫裡、位牌堂新築工事は、地元沼津市の大岡建設工業株式会社に、
本堂新築は、石川県能美市の松浦建設株式会社にお願いすることになりました。




旧本堂解体工事が完了し・・・8月7日、地鎮式が厳修されました。

光長寺は法華宗本門流の大本山で、西之坊を含めて五坊の塔頭があります。

山門から光長寺本堂へ向かう参道は、塔頭の本堂や庫裡、塀、門が表情豊かに並ぶ素敵な場所。
参拝者だけではなく近隣住民の散策コースにもなっています。
また、沼津市内でも有名な桜の名所です。


ただ、工事を行うとなると、西之坊には少々問題が。。。大型車両や重機が境内に進入できなかったのです。




そこで、境内より4.5m高い裏手の道路から、工事用車両が進入できるスロープを整備しました。

仕上りも良好。これで準備万全です。


現場では現在、地盤改良工事を進めており、10月には客殿・庫裡の建て方を行なう予定です。

また、銅板葺きの本堂では、より美しい姿を追及すべく、、、
新しい取り組みも行なっています。

銅板葺きの屋根自体、歴史を感じさせる趣きがありますが、
実は、銅板が屋根材に使われ出したのは、せいぜい江戸時代頃と言われています。

光長寺西之坊の本堂では、さらに遡って・・・
銅板葺きの起源である「檜皮葺き」が持つ独特の美しさを再現したいと考えました。



↑国宝の桧皮葺き本堂を訪ね、調査と実測を重ねました。


↑軒反りや軒付を原寸図で描き、棟梁と打合せをする菅野。

新しい試みが多いため、棟梁との打合せはいつもより悩み、時間がかかります。

全伽藍が完成するのは、令和4年の3月です。
まだ先は長く、気が抜けませんが。それでも、今から完成が楽しみでなりません。

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